計算書作成

Table of Content

1.骨組みモデル

ボックス図を作る


上の図をCAD上の作業時に見ると以下のようになる。
右側に地層の表があることを確認する。

1)ボックス図に中心線を入れる

中心線は各版、側壁、中柱などの厚みの中心をとっている。

2)交点を打つ

その中心線が交わったところに交点を打つ。

3)地層点を打つ

地層と交わるところに地層点を打つ。
地層点は側壁に打ち中柱には打たない。

4)剛域の点を打つ

剛域を求め剛域の点を打つ。
またそれぞれの点と点の距離を表す寸法線も入れる。
接点番号(数字だけ)と要素番号([]付き)を振る。

接点番号の設定方法

接点番号は交点、地層点、剛域の点に左から右へ、上から下へ付ける。

接点番号の設定例

要素番号の設定方法

要素番号は接点番号と同じく、1から順に連続して付けられ、飛び番号にすることはない。また要素の中間に接点があってはならない。
また接点番号のように設定に決まりはない。

要素の端部の設定

水平方向の要素はi端を左側に、j端を右側に置く。
鉛直方向の用をは上側にi端を、下側にj端を置く。

2.断面諸元

ここでは各部材のA(面積)、E(硬さ)、I(曲がりにくさ)を公式に当てはめて求める。

はじめに函体奥行き〇mあたりの~条件を記載する。

計算はボックス図の左上から始める。
1)上床版
2)上層階側壁
3)上層階中柱
4)中床版
・・・
このように記載する順序は点に振る番号と同じ。

(1)それぞれ計算式に当てはめて式を作成し計算する。

(2)部材番号をそれぞれの項目の横に記載する。

以下は基本的な式

上床版の場合

(中、下床版、側壁、底板でも共通)

中柱の場合

中柱(円形)の場合

(3)まとめの表は以下の通りに作成する。

3.剛域の設定

剛域とは

柱梁を線材としてモデル化する際、「部材の端部(柱と梁の接合部)にあるまったく変形しない、完全に剛と考える部分」のこと。骨組みモデル太線の長さを決める計算をする。

下図の青いまるの部分を計算する

剛域の設定での大前提
ラーメンの解析において部材接合部およびハンチに剛域を設定する。
「傾斜が25°以上60°以下のハンチがあり、剛域の長さは、部材高さの1.5倍の高さとなる位置から考える。」
注)上記の文章は計算書に必ず入れる。

※ラーメン構造・・・ラーメン(独:Rahmen)とはドイツ語で「枠」の意味。構造形式のひとつ。

※ハンチ・・・三角形状のコンクリート部材。梁や床版が柱に接するところの断面を、強度を高めるために大きくしたもの。

基本的な剛域の求め方。
ハンチ角度は図を描いて求める。

⑴ ハンチ有り(ボックスの四隅)~ハンチ角度が25°以上60°以下の場合~

⑵ ハンチ角度が緩やかあるいは無い ~ハンチ角度が25°未満の場合~

「ハンチ角度が25°未満のため縦桁前面より部材の高さの1/4内部に入った箇所までを剛域とする。」
注)この条件に当てはまる場合は上記の文章を計算書に挿入する。

⑶三つ又の場合(中床版+側壁)

4.着目点位置

(1)作業するボックス図を参照し、計算書で取り上げるべき、壁前面、スパン中央、h/2点、ハンチ始点といった部位を確認する。

スパン・・・スパンとは交点から交点で区切られる部材
スパン中央・・・スパンの長さを二等分したところに決められる点のこと。中壁と中柱にはない。
ハンチ始点・・・斜面(ハンチ)の端をいう。それぞれハンチの両端がハンチ始点となり、名前に左右を入れる場合はスパン中央を基準として考える。

(2)Excel上に図を描く。

(3)先に描いた図から

各部材のi端からの距離を着目点の表にまとめるため、それぞれの着目点位置を確認する。

i端とj端
一つの部材に対して始点をi端、終点をj端と言う

部材項目を記載した表を作成する

5.設計地盤反力係数

6.設計地盤ばね係数

7.作用の計算

(1)図の線と用語について


上図は各版、側壁、中柱を示しています。
また矢印(↓)はそれらにかかる重力の方向を示しています。

図Aは各部分の名前とその範囲を色分けして示したものです。

ピンク・・・上床版、中床版、下床版
紫・・・ 側壁
黄色・・・中柱(上層階,下層階)

下図はハンチ、縦桁の範囲を拡大して示したものです。
赤・・・ハンチ
緑・・・縦桁

(2)死荷重について

構造物を構成する部材とその他の付帯する設備等の重さのことを死荷重と言います。
そのうち固定死荷重は構造物を構成する部材の重さを示し、付加死荷重は将来変動する可能性があるものの重さを示しています。
また、固定死荷重と付加死荷重は分けて表示します。

1)固定死荷重の各部位の計算

次に実際の計算書を例に見ていきます。

a)上床版

上床版は床版とハンチ、縦桁によって構成されています。
上床版と側壁の接合部はハンチのみですが、上床版と中柱の接合部はハンチと縦桁で構成されているので、それぞれ計算します。

b)中床版

上床版同様、床版とハンチ、縦桁によって構成されています。

c)下床版

上、中床版同様、床版とハンチ、縦桁によって構成されています。

d)側壁

上層階と下層階に分けて計算します。
また上層階と下層階では壁の厚みが違うことがあるので注意します。

e)中柱

中柱も上層階と下層階に分けて計算します。
またこの例では上下で中柱の材質が違うので質量の値も違います。

上記までの計算で得られた数値を図に入れます。

2)付加死荷重の計算

・付帯設備は各設計者に重さ、大きさ、位置を確認の上作業を進めます。
・下図では付帯物がレールでコンクリート上に設置する場合を示し、図のように重さを45°で分布するものとして分布幅を考慮します。
・レールを乗せるコンクリート(道床コンクリート)の大きさについては設計者に確認しましょう。

3)各階の付帯設備の計算

訂正等の時は担当者に詳細を確認しましょう。

4)数値を図に入れる

上記までの計算によって出た数値を図に入れます。

8.永久荷重としての土圧・側圧

(1)鉛直土圧

鉛直土圧とは地面の中に埋めたもの上に載っている土の重さをいいます。
作用の計算の工程であったボックス図より、ボックスの上部から地面の図を書き出して、算出した鉛直土圧を書き込みます。

(2)永久荷重としての水平土圧(EHp)

水平土圧は土に埋まっているボックスにかかる横からの力のことを言います。
・ボックスいかかる横からの力はボックスを埋めている土からかかっているので、その土の性質によって異なります。

・土は粘性土(シルト)と砂質土とに分けて算定します。

・土にはみずがふくまれており、その水位は条件(乾燥、降雨…etc.)によって変化します。また、海抜によっても変化します。

・粘性土では変化はないが、砂質土は水を含んでいるときと乾燥しているときとで質量の値が変わります。

・土圧の式は以下の様に示します。

1)上記の式のKoの値は下記の静止土圧係数の表と§4.1構造解析モデル(6)の設計地盤反力係数の表の数値を出し、表にまとめます。

2)設計水位を設計者に確認し表にまとめておきます。

3)水位別に永久荷重としての水平土圧の図を完成させます。

・地層の厚さは土質定数一覧表を参照しましょう。

・図は概念図なので、数値名や数値が書き込めるスペースがあるようにしましょう。

4)土質は各層の上部と下部で算出するので、qd1~各点に記号をふっておきます。

※砂質土と粘性土をマーカーで色分けしておくとわかりやすくなります。

5)前出の式で土圧を計算します。

6)平水位の場合を示します。

平水位の水位標高は以下の様に示されています。

地層の高さ(h)はこの場合第1層の底辺0.326との差で
1.493-0.326=1.167となります。
このように各地層の高さ(h)を算出しながら進めます。

7)以下同様に平水位、低水位(L.W.L)を作図します。

例のように低水位がボックスより下である場合はボックスの最底辺を低水位とし、砂質土の計算にあった-10×hは省きます。

8)以上の手順で水平土圧の図と計算を高水位、平水位、低水位に分けて作図、計算をします。

(3)水圧(WHp)及び揚圧力(Wvp)

・土圧の時と同様に高水位、平水位、低水位の作図を市、砂質土のみに台形を描きます。

・地層の上部と下部の計算をするため上からqw1~と記号をつけておきます。

・水圧の計算式はqw=10.0×〈各水位標高からの深さ〉です。

9.変動作用

(1)路面交通荷重の影響で生じる鉛直土圧

車・電車など常にかかるわけではないものの力の計算

路面交通荷重の有無や何が来るのかはその都度設計者に確認しましょう。
下記の表をもとに、土被りの深さから、路面交通荷重を出します。

(2)カルバート側面に作用する水平土圧

下記の図を作りボックス、地層、水位などを書き込みます。

計算します。
式は次の通り

(3)列車荷重

計算式

安全性(破壊)及び復旧性の照査に用いる列車荷重
(→満員のときや破損してしまったときなど異常な場合のこと)

使用性の照査に用いる列車荷重
(→通常通り使用している場合のこと)

(4)設計衝撃係数

列車が加減速するとボックス内に実際よりも大きな影響を与えるので、それによって増加する重さの割合を次式によって計算します。

作図は正しい位置関係で書く必要はありません。

設計衝撃係数(i)の計算に入ります。
i=(1+ia)(1+ic)-1
=(1+0.027)(1+0.130)-1
=0.160
ここで出したした衝撃係数は、安全性(破壊)及び復旧性の照査に用います。
さらに、複線載荷時衝撃係数(i')を下式よりだします。
i'=0.160 ×(1-Lb/200)
 =0.160 ×(1-11.76/200)
 = 0.151

また使用性の照査に用いる設計衝撃係数は上で求めた衝撃係数の3/4とします。
i = 0.160 × 3/4 = 0.120

複線載荷時衝撃係数
i'=0.120×(1-11.76/200)
=0.113

(5)鉛直土圧(列車荷重による土圧)のまとめ

(3)の列車荷重(WL)と(4)のiの数値より下式で以下の4つの土圧を求めます。
Pi=WL×(1+i)
1)安全性 Pi=17.86×(1+0.160)
複線  Pi=17.86×(1+0.151)
2)使用性 Pi=15.48×(1+0.120)
複線  Pi=15.48×(1+0.113)

10.設計作用の組合わせ

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